2012年 06月 22日
私はパンが好きだけど、時々昔よく食べていたおかいさんが無性に食べたくなります。 『おかいさん』とは茶粥のことで、和歌山の郷土食です。 和歌山全般で食べられていて、年配の方がいらっしゃる家庭では、今でも食べられている人も多いと思われます。 通常の白粥を炊く要領で作るのですが、最初に焙じ茶や番茶が入った袋を米と一緒に水から炊きます。 沸騰したらそのお茶の入った袋(ちゃん袋といいます)を取り出して、弱火で米が柔らかくなるまで炊くのです。 昔はサラシや綿の布で作った小さな袋の中に、家で炒ったお茶を使って炊いたものですが、その香ばしい匂いのすばらしかった事! よくお茶を入れていた棚に頭を突っ込んで、その香りを堪能していました。 私が小さい頃には、毎朝の食事の殆どはこのおかいさんばかりで、『たまにはパンが食べたい!』と思った事もよくありました。 大きくなって自分で朝食を作るようになってからは、このおかいさんを食べる機会がなくなり、ここんところ何年も食べていませんでした。 一人分作っても美味しくない気がしたから作らなかったというのも一つの理由ですが。 でもこの歳になって、時々食べたい衝動にかられるときがあるんですよね。ある日朝起きたら『食べたいな』と思ったり、暑い日なんかは、『冷蔵庫で冷たく冷やしたおかいさんと、よく漬かったぬか漬けと一緒に食べたいな』とか・・・。 そうそう、ぬか漬けは息子も大好きなので家で漬けています。 おかいさんと一緒に食べるおかずの中で好きなのは、さっき言ったよく漬かったぬか漬け、母が漬けてくれた奈良漬とこんこ。『こんこ』とは大根の漬け物で、塩辛く酸っぱいくらい漬かった沢庵のことです。 それと、これも和歌山ならではの食べ物ですが、金山時味噌。物心が付いた頃から食べてましたね(笑) 質素な食事のなかで栄養を取るために、この金山時味噌のシラスやジャコを混ぜ、味にアクセントを付けるため、生姜やミョウガも入れて食べると美味しいんです。 余談ですが、和歌山県民の胃癌・食道がん罹患率の高さの一因は、熱い茶粥をお腹いっぱい食べるから・・・と言われています。(と、栄養学に時間にも教えられた記憶があります) それは他の都道府県と比べた場合、茶粥を食べる習慣のある和歌山や奈良にその患者さんが多かったというものですが、真意の程はどうなんでしょう。 ご存知の方がいらっしゃったら、ご指摘くださいませ~。 程々に、ちゃんと食べていれば問題ないかと思いますので、和歌山に来られた際は是非賞味してみて下さいね。
by jenajena
| 2012-06-22 22:09
| Home cooking
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